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相続で「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要と言われたら?集め方と確認方法

相続で「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要と言われたら?集め方と確認方法

相続手続きで「出生から死亡までの戸籍謄本を用意してください」と言われても、「何を何通集めればよいのか」「どこで取得すればよいのか」と迷うことがあります。

必要な戸籍は人によって異なり、現在の戸籍謄本を1通取得すれば終わるとは限りません。

この記事では、「出生から死亡までの戸籍謄本」が何を指すのか、広域交付や本籍地への請求を使った集め方、すべて揃ったかを確認する方法、揃えた後の相続手続きまで順に解説します。

目次

「出生から死亡までの戸籍謄本」の意味を知る

「出生から死亡までの戸籍謄本」とは、基本的に亡くなった方について、出生から死亡までの記録が途切れず確認できるように戸籍をそろえることを指します。 

集めるのは、まず亡くなった方の戸籍

「出生から死亡までの戸籍」と言われたとき、まず対象になるのは亡くなった方(被相続人)です。

相続人全員について、それぞれ出生から現在までの戸籍を集めるという意味ではありません。

ただし、亡くなった方の戸籍がそろった後も、手続きや相続関係によって、相続人側などの戸籍が追加で必要になることがあります。この違いは記事後半で整理します。

一通とは限らず、出生から死亡までつながる戸籍一式

亡くなった方が婚姻や転籍をしたり、戸籍が改製されたりしていると、出生から死亡までの記録が複数の戸籍に分かれていることがあります。

そのため、「出生から死亡までの戸籍謄本」と言われた場合は、1通の戸籍だけを指しているとは限りません。

亡くなった方の戸籍をたどり、出生時から死亡時までが途切れず確認できるようにそろえます。

何通必要かは人によって異なるため、枚数ではなく、出生から死亡まで前後がつながっているかで判断します。

相続人を確認するために必要になる

出生から死亡までの戸籍が必要になる主な理由は、亡くなった方の相続人を漏れなく確認するためです。

死亡時点の戸籍だけでは、それ以前の親子関係など、相続人を判断するために必要な情報を確認できないことがあります。

まずは、誰が相続人になるのかを確認するための資料と考えれば十分です。次から、実際の集め方を順番に確認します。

集め方を知って、焦らず進める

出生から死亡までの戸籍は、広域交付でまとめて取得できる場合があります。広域交付だけでそろわない場合は、本籍地の市区町村への窓口請求や郵送請求で不足分を補います。

一つの方法ですべてそろえる必要はありません。取得できた戸籍を確認しながら、必要に応じて方法を組み合わせます。

集め始める前に、提出先が求める範囲を確認する

銀行や法務局などから「亡くなった方の出生から死亡までの戸籍」と指定されている場合は、その範囲を基準に集めます。

必要な範囲が分からない場合は、取得を始める前に提出先へ、誰の戸籍をどの範囲まで、何通用意する必要があるかを確認します。

すでに一部を取得している場合は、手元の戸籍を確認してから不足分を集めます。

まずは広域交付でまとめて取得できるか確認する

広域交付は、本籍地以外の市区町村窓口でも、対象となる戸籍証明書を請求できる制度です。

亡くなった方の配偶者、子、父母など、制度上の請求対象に当たる人は、広域交付を利用できる場合があります。請求できるのは、本人、配偶者、直系尊属(父母・祖父母など)、直系卑属(子・孫など)です。

広域交付制度についての詳しい内容は、法務省の「戸籍法の一部を改正する法律について」で確認できます。

請求できる人が自ら市区町村の窓口へ行く必要があり、代理人や郵送による請求はできません。窓口では顔写真付きの本人確認書類が必要です。

対象となる人でも、コンピュータ化されていない一部の戸籍など、広域交付では取得できないものがあります。

まず取得できる戸籍をそろえ、足りない分は別の方法で補います。

揃わない戸籍は本籍地の窓口・郵送で補う

広域交付で取得できない戸籍がある場合は、その戸籍の本籍地にある市区町村へ請求します。

本籍地の窓口で請求するほか、郵送で取り寄せることもできます。

ここでいう郵送請求は、本籍地の市区町村へ行う通常の戸籍請求です。広域交付を郵送で利用することはできません。

郵送請求の必要書類や手数料、送付方法などは、請求先の市区町村の案内を確認します。

一度で揃わない場合は、取得方法を組み合わせる

出生から死亡までの戸籍を集める流れは、次のように整理できます。

1.提出先が求める戸籍の範囲を確認する
↓
2.広域交付を利用できるか確認する
↓
3.取得した戸籍を時系列に並べる
↓
4.不足している戸籍を本籍地の窓口や郵送で請求する
↓
5.必要に応じて、戸籍の記載を手掛かりに一つ前の戸籍へさかのぼる
↓
6.出生時に在籍していた戸籍までたどったら、前後が途切れずつながっているか確認する 

すでに一部の戸籍を取得している場合は、手元の戸籍を並べて不足している部分を確認するところから始められます。

出生から死亡まで揃ったか確認する

出生から死亡までの戸籍が揃ったかは、亡くなった方の戸籍を出生時から死亡時まで途切れずたどれるかで判断します。

確認するのは、出生時までさかのぼれているか、途中に抜けがないか、死亡の記載まで確認できるかの3点です。

出生の記載から死亡の記載まで確認できるか

まず、亡くなった方が出生時に在籍していた戸籍までさかのぼれているかと、死亡の記載がある最後の戸籍まで取得できているかを確認します。

死亡時の戸籍に生年月日などが記載されていても、それだけで出生時の戸籍まで取得できているとは限りません。

婚姻・転籍・改製などで新しい戸籍が作られている場合は、さらに前の戸籍へさかのぼります。

出生時の戸籍と死亡の記載がある戸籍まで確認できたら、次にその間の戸籍が途切れずつながっているかを確認します。

前後の戸籍がつながり、途中に抜けがないか

戸籍を時系列に並べ、婚姻・転籍・改製などの記載を手掛かりに、前後の戸籍がつながっているかを確認します。

死亡時の戸籍から一つ前へ、さらにその前へとたどり、出生時に在籍していた戸籍まで途中が抜けていなければ、出生から死亡までの流れを確認できます。

戸籍の記載内容や、次にどの戸籍を請求すればよいか分からない場合は、本籍地の市区町村の戸籍窓口へ確認します。

亡くなった方の戸籍が揃っても、相続の戸籍が全部揃ったとは限らない

ここまでで確認できたのは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍一式です。

相続手続きによっては、相続人側などの戸籍が追加で必要になるため、次に必要な戸籍と手続きを確認します。

亡くなった方の戸籍が揃った後の手続き

亡くなった方の戸籍が揃ったら、必要な追加書類を確認して、銀行や相続登記などの相続手続きへ進みます。

同じ戸籍一式を複数の手続きで使う場合は、法定相続情報証明制度を利用する方法もあります。

相続関係に応じて追加の戸籍が必要か確認する

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が揃っても、それだけで相続手続きに必要な戸籍がすべて揃うとは限りません。

相続手続きによっては、相続人側の戸籍などが追加で必要になります。

必要な範囲は、誰が相続人になるか、何の手続きをするかによって異なります。

追加で必要な戸籍は、銀行や法務局など、それぞれの提出先の案内を確認してからそろえます。

銀行・相続登記など、戸籍を求められた手続きへ進む

出生から死亡までの戸籍は、銀行預金の相続手続きや不動産の相続登記などで求められることがあります。

亡くなった方の戸籍一式と、提出先から求められた追加書類が揃ったら、それぞれの相続手続きへ進みます。

必要な戸籍の範囲や通数は手続きによって異なるため、各提出先の案内を確認します。

銀行預金の相続を進める場合は、戸籍以外の必要書類や払戻しまでの手続きについて、こちらで確認できます。

不動産を相続する場合は、戸籍の準備とあわせて相続登記の期限も確認します。義務化の対象や期限については、こちらで解説しています。

複数の手続きで使うなら法定相続情報一覧図も選択肢

同じ戸籍一式を複数の相続手続きで使う場合は、法定相続情報証明制度を利用する方法があります。

収集した戸籍などをもとに法定相続情報一覧図を作成して法務局へ申出を行うと、登記官の確認後に認証文付きの「法定相続情報一覧図の写し」が交付されます。

詳しくは法務局の「法定相続情報証明制度」で確認できます。

この写しは、相続登記や預貯金の相続手続きなどで、戸籍一式の代わりに利用できる場合があります。

ただし、遺言書や遺産分割協議書など、ほかの必要書類まで省略できるわけではありません。

利用できるかは提出先によって異なるため、具体的な手続きでは各提出先の案内を確認します。

まとめ|出生から死亡までの戸籍は「つながり」で確認する

相続で求められる「出生から死亡までの戸籍謄本」とは、基本的に亡くなった方について、出生時から死亡時までの戸籍を途切れず確認できるようにそろえた一式です。

必要な戸籍は1通とは限らず、何通集めたかではなく、出生から死亡まで前後がつながっているかで判断します。

取得するときは、まず提出先が求める範囲を確認し、広域交付で取得できる戸籍をそろえます。

足りない戸籍がある場合は、本籍地の市区町村への窓口請求や郵送請求を組み合わせて補います。

亡くなった方の出生から死亡までがそろっても、相続手続きに必要な戸籍がすべてそろったとは限りません。

相続人側の戸籍など、追加で必要な書類がないかを提出先へ確認してから、銀行や相続登記などの手続きへ進みます。

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