故人がどこに不動産を持っていたのか、ご身内でも詳しく分からないことがあります。書類や所在地の心当たりが少なくても、今ある手がかりから調べ始めることは可能です。
固定資産税の通知書や権利証のほか、郵便物や通帳の入出金も手がかりになります。
分かっている地域や情報に応じて、自治体の名寄帳や所有不動産記録証明制度を利用する方法もあります。
ただし、一つの資料ですべての不動産が分かるとは限りません。見つかった物件は、登記情報やほかの書類と照らし合わせ、名義や故人との関係を確かめます。
この記事では、手元の資料から探す方法、地域を絞った調査、全国の登記記録を検索する制度の使い方から、調査結果を一覧に整理するまでの流れを説明します。
故人の不動産は分かっている情報から調べ始める
どこから調べるかは、今ある手がかりによって変わります。すべてを順番に試す必要はなく、自分の状況に合う方法から始められます。
- 不動産関係の書類がある場合:記載された所在地や地番などが、物件を探す手がかりです。
- 所有していそうな市区町村が分かる場合:その自治体の名寄帳(なよせちょう)などを調べます。
- 書類も地域の心当たりもない場合:郵便物や通帳の入出金の記録から手がかりを探します。所有不動産記録証明制度の利用も選択肢の一つです。
- 物件の候補が見つかった場合:登記事項証明書などで、名義や内容を個別に確かめます。
ほかにも不動産がある可能性や、調査結果に分からない点が残る場合は、別の資料や調査方法を組み合わせて調べます。
まずは手元の不動産関係書類を確認する
最初に、重要書類や税金・契約関係のファイルから、固定資産税の納税通知書・課税明細書、権利証、売買契約書などを探します。
書類があるだけでは、亡くなった時点でも所有していたとは限りません。地番・家屋番号などから物件を特定し、後で登記事項証明書などと照らし合わせます。
固定資産税の納税通知書や課税明細書
納税通知書が見つかったら、添付・同封されている課税明細書など、土地・建物の内訳が分かる部分に目を通します。
控える項目は、物件の所在地、地番・家屋番号、土地・建物の区分、自治体名、対象年度です。所有者や納税義務者の記載があれば、その名前も書類の表記のまま残します。
自治体名と対象年度は、後でその地域の名寄帳などを調べる際の手がかりになります。
ただし、課税明細書に載っていない物件もあり得るため、この書類だけですべての不動産が分かるとは限りません。
権利証・登記識別情報通知などの登記資料
権利証(登記済証)や登記識別情報通知が見つかったら、記載された土地・建物を候補に加えます。古い登記事項証明書や登記簿謄本も手がかりです。
所在、地番・家屋番号、名義人の氏名・住所、書類の日付を控えます。旧氏名や旧住所が記載されている場合も、そのまま残しておくと、後の照合に役立ちます。
これらは過去の登記に関する書類であり、現在の登記内容を示すとは限りません。書類が作られた時点の情報として扱い、新たに取得する登記情報と照らし合わせます。
売買契約書や賃貸借契約書など
売買契約書、賃貸借契約書、管理委託契約書なども、物件や関係先を探す手がかりです。物件の表示、契約当事者、契約日、管理会社・仲介会社の名称を控えます。
売買契約書では故人が買主と売主のどちらだったか、賃貸借契約書では貸主と借主のどちらだったかも確認します。契約書に名前があるだけでは、故人の所有物件とは判断できません。
土地を借り、その上の建物を所有していたケースもあるため、土地と建物は分けて調べます。
所有していた可能性のある物件を候補に残し、ほかの書類や登記情報と照合する流れです。

書類が見つからなければ郵便物や通帳から手がかりを探す
権利証や契約書などが見つからなくても、故人宛ての郵便物や通帳・カードの利用明細から、不動産に関係する地域や会社が分かることがあります。
ここで探すのは、次に調べる地域や物件を絞るための手がかりです。差出人や取引先の名前に加え、物件の所在地や名称が記載されていないかを見ます。
通帳や利用明細から不動産に関係する入出金を探す
通帳では支払いと入金の両方を、カードの利用明細では支払先や利用内容を見ます。不動産に関係する可能性がある取引の例は、次のとおりです。
- 固定資産税・都市計画税の支払い
- マンションの管理費・修繕積立金の支払い
- 火災保険料などの支払い
- 家賃・地代と思われる入金や、管理会社からの送金
気になる取引があれば、日付、相手先、摘要欄の記載、金額をそのまま控えます。同じ相手との過去の取引も、継続した支払いや入金かを知る手がかりです。
ただし、取引の記録だけで、その物件を故人が所有していたとは判断できません。
関連する通知書や契約書、保険証券などと照らし合わせ、どの物件に関する取引かを調べます。
自治体や管理会社などからの郵便物を探す
故人宛ての郵便物では、自治体、管理会社、保険会社などから届いたものを探します。農地に関係する土地改良区からの通知なども、地域を絞る手がかりです。
封筒だけでなく同封書類も読み、物件の所在地や名称、差出人、発行日、問い合わせ先を控えます。
複数年分があれば日付順に並べると、過去の情報と最近の情報を区別しやすくなります。
郵便物の送付先住所は、物件の所在地とは限りません。物件について書かれた部分を手がかりに、地域が分かった場合はその自治体の名寄帳などの調査へ、物件を特定できた場合は個別の登記情報の確認へ進みます。
手がかりが見つからない場合も、不動産がないとは決めず、後述する所有不動産記録証明制度の利用を検討します。
所有していそうな市区町村が分かれば地域を絞って調べる
故人が不動産を所有していそうな市区町村が分かる場合は、その地域の名寄帳(なよせちょう)などから物件の候補を探します。
問い合わせ先は、不動産があると思われる地域の固定資産税担当窓口です。
「相続のため、故人名義の土地・建物を調べたい」と伝えると、利用できる資料や請求方法について案内を受けられます。
名寄帳で分かることと対象年度
名寄帳は、その地域の固定資産課税台帳に登録された土地・建物を、所有者や納税義務者ごとにまとめた資料です。
所在地や面積、評価額などが記載され、故人が所有していた不動産を探す手がかりになります。
対象年度の1月1日時点の情報が基本であり、死亡日時点や請求日時点の所有状況と一致するとは限りません。取得した資料には、自治体名と対象年度も記録します。
名寄帳を請求する前に調べること
資料の名称や掲載範囲、請求方法は自治体によって異なります。請求前に調べておきたいのは、次の項目です。
- 利用できる資料の名称と対象年度
- 相続人が請求する場合の必要書類
- 手数料と、窓口・郵送などの請求方法
- 非課税の土地や未登記家屋が含まれるか
- 故人が共有していた物件も調べられるか

相続人からの請求では、本人確認書類のほか、故人の死亡や相続関係が分かる戸籍などを求める自治体があります。
必要な書類と、原本・写しのどちらを提出するかは、請求先の案内に従います。
名寄帳に載らない不動産もある
非課税の土地・家屋を掲載するかどうかは、自治体によって異なります。一方、未登記家屋でも、固定資産税の課税対象として把握されていれば掲載される例があります。
「該当なし」という結果だけで、故人の不動産がないと判断することはできません。
手元の書類にある物件が見当たらない場合は、その資料をもとに担当窓口へ問い合わせます。
自治体による違いの例として、国分寺市では名寄帳に非課税物件も含まれますが、川口市では非課税の土地・家屋は記載されません。
各ページには、相続人が請求する際の必要書類や郵送方法も掲載されています。実際の請求では、不動産所在地の自治体の案内に従います。
心当たりが複数あれば地域ごとに調べる
旧住所、郵便物、契約書などから複数の市区町村が挙がった場合は、地域ごとに調べます。
優先する目安は、物件の所在地が書かれた資料など、具体的な手がかりがあるかどうかです。
一つの自治体の名寄帳で、ほかの地域の不動産まで分かるわけではありません。遠方の場合は、郵送で請求できるかも各自治体の公式案内で調べます。
調査の記録として残すのは、自治体ごとの資料名、対象年度、請求日、結果です。該当する物件がなかった地域も記録しておくと、同じ調査の繰り返しを防げます。
複数の資料に同じ物件が出てきた場合は、所在や地番・家屋番号を照合したうえで、一つの候補にまとめます。
その際も、資料に記載された氏名・住所の表記や対象年度は、後で見直せるように残しておくと便利です。
所有地域が分からないときは調査範囲を広げる
不動産がある地域に心当たりがない場合や、ほかの地域にも所有していなかったか調べたい場合は、所有不動産記録証明制度が選択肢になります。
故人の氏名・住所などを手がかりに、全国の登記記録から不動産を探せる制度です。
ただし、検索対象や条件に限りがあるため、手元の書類や名寄帳などと組み合わせて調べます。
所有不動産記録証明制度で分かること
所有不動産記録証明制度は、2026年2月2日に始まりました。特定の人が所有者として登記されている不動産を検索し、その結果を一覧にした証明書を交付する制度です。
相続人は、故人との相続関係を証する書類などを提出し、手数料を納めて請求できます。
全国の法務局・地方法務局の支局・出張所で受け付けており、書面の場合は郵送も可能です。オンラインでの請求にも対応しています。
証明書が示すのは、指定した検索条件による結果です。故人が亡くなった時点の不動産を、すべて漏れなく示す一覧とは限りません。
請求前に氏名・住所と必要書類を整理する
検索には、故人の氏名・住所などを使います。登記に古い氏名や住所が残っている可能性もあるため、権利証や古い登記事項証明書などの記載も手がかりです。
請求前には、次の点を整理します。
- 検索条件に含める故人の氏名・旧氏名、住所・旧住所
- 故人との相続関係を証する戸籍謄本や法定相続情報一覧図の写しなど
- 過去の氏名・住所を検索する場合に、それらを証する戸籍や戸籍の附票など
- 請求方法に応じた本人確認書類など

手元の書類で足りるか分からない場合は、請求先の法務局へ必要書類を問い合わせます。
手数料は検索条件の数によって変わり、書面請求では検索条件1件につき1通1,600円です。
該当する不動産が見つからない場合も、原則として手数料は返還されないため、請求前に検索条件と費用を整理します。
請求方法、必要書類、手数料、請求書の様式は、法務省の案内に掲載されています。
検索対象にならない不動産や検索漏れに注意する
この制度では、次の不動産は検索対象にならない、または検索結果に抽出されません。
- 未登記の不動産
- 所在地・面積などの「表示に関する登記」だけで、所有権の登記がない不動産
- 登記簿がコンピュータ化されていない不動産
また、氏名・住所などの検索条件によっては、不動産が見つからないことがあります。
審査中の登記申請がある場合など、検索時点で登記に反映されていない情報も含まれません。
反対に、条件が一致する同名の別人の不動産が検索結果に含まれる場合もあります。
結果が0件でも不動産がないとは断定せず、見つかった場合も故人との関係を個別に確かめます。
手元の書類や名寄帳と検索結果を照らし合わせる
証明書が届いたら、手元の書類や名寄帳と、物件の所在、地番・家屋番号、記載された氏名・住所を照合します。
名寄帳の対象年度や証明書の日付も、資料の違いを読み取る手がかりです。
記載が異なる場合でも、どちらかが誤っているとは限りません。資料の対象範囲や基準となる時点、氏名・住所の変更などが関係することもあります。
違いがある箇所は一覧の備考に残し、物件を特定できたものから個別の登記情報と照らし合わせます。
理由が分からないものは未確認の候補として残す扱いです。法務局や所在地の固定資産税担当窓口へ、手元の資料を示して問い合わせます。
調査結果が足りなければ別の方法で補う
手元の書類にある物件が見つからない、検索結果が0件だった、資料によって名義が異なる場合は、分からない点に応じて調べ方を見直します。
検索条件の追加で調べられる場合もあれば、別の資料が手がかりになる場合もあります。
調査を進めても判断できない物件は、未確認の理由と次に調べることを一覧へ残す扱いです。
足りない情報に応じて調べ直す
各資料の対象範囲を踏まえ、残っている疑問に合う方法を選びます。
| 分からないこと・見つからない理由 | 次に行うこと |
| 故人の旧氏名・旧住所で検索していない | 登記資料や戸籍の附票などを調べ、検索条件に追加する必要があるか検討する |
| 手元の書類にある物件が名寄帳に載っていない | 対象年度や非課税資産の掲載範囲を、所在地の固定資産税担当窓口へ問い合わせる |
| 所有不動産記録証明書に物件が出てこない | 検索条件と所有権登記の有無などを見直し、名寄帳や契約書などで補う |
| 物件は分かったが、名義や持分がはっきりしない | 所在・地番・家屋番号をもとに、個別の登記情報を調べる |
書類や郵便物、通帳の入出金記録も、地域や物件を探す手がかりです。新たな情報が見つかったら、これまでの調査結果と照らし合わせます。
共有や先代名義の不動産は関係をたどる
故人がほかの人と共同で所有していた可能性がある場合は、登記事項証明書などで共有者と持分を調べます。
持分とは、不動産を共同で所有する際の権利の割合です。
また、故人の親や祖父母など、以前の所有者の名義が残っていることも考えられます。その場合は、故人の氏名・住所による検索だけでは把握できない可能性があります。
古い権利証、過去の遺産分割協議書、戸籍などを手がかりに、登記名義人と故人との関係を整理します。
先代名義だからと候補から外さず、故人が権利を引き継いでいたかを調べる対象です。ただし、親族名義であることだけで故人の財産とは判断できません。
山林・農地は地域の資料も手がかりにする
山林や農地、遠方の土地も、書類や郵便物、家族の話に手がかりがあれば候補に加えます。
故人が利用していたことと、所有していたことは分けて考える必要があります。
場所や地番がはっきりしない場合は、次の窓口で利用できる資料を尋ねます。
- 山林:市町村や都道府県の林務担当窓口で、森林簿・森林計画図など
- 農地:所在地の農業委員会で、農地台帳など

資料の閲覧・交付を受けられる人や必要書類は、各窓口の案内に従います。
森林簿などは所有権や境界を確定する証明ではないため、物件を探す手がかりとして使い、登記情報やほかの書類と照合します。
森林簿・森林計画図の利用方法や、所有権などを証明する資料ではないことは、長野県の案内でも説明されています。
地域ごとの案内例として参考にし、実際に利用する際は、山林所在地の担当窓口へ問い合わせます。
未登記建物は課税台帳や契約書などで調べる
未登記建物は、所有不動産記録証明制度の検索対象になりません。
一方、自治体が固定資産税の課税対象として把握していれば、名寄帳などに記載される場合があります。
建物の所在地や手元の資料をもとに、固定資産税担当窓口へ課税台帳上の登録状況を問い合わせます。建築・購入時の契約書や、過去の遺産分割協議書なども手がかりです。
登記がない場合は、登記事項証明書による所有者の確認ができません。
課税資料の名義だけで所有者を決めず、複数の資料を照らし合わせ、判断できない点を未確認事項として残します。
見つかった不動産は登記情報で名義と内容を確認する
書類や各制度の検索で見つかった不動産は、物件ごとに登記情報を取り、名義や権利の内容を確かめます。
ここでは、物件の特定、資料の取得、登記の読み取りの順に進めると整理しやすくなります。
所在・地番・家屋番号を整理する
土地と建物を分け、土地は所在と地番、建物は所在と家屋番号を控えます。郵便物に書かれた住所と、登記上の地番・家屋番号は同じとは限りません。
地番や家屋番号が分からない場合は、固定資産税の課税明細書、権利証、登記識別情報通知などを見直します。

それでも特定できないときの問い合わせ先は、所在地を管轄する法務局の登記事項証明書発行窓口です。
手元にある住所や書類を伝え、物件を特定する方法を尋ねます。
地番・家屋番号を調べる際に使える書類や、不明な場合の問い合わせ先は、法務省の公式FAQに掲載されています。
参考:法務省・登記・供託オンライン申請システム「FAQ(地番や家屋番号が分からない場合)」
登記事項証明書と登記情報提供サービスを使い分ける
土地・建物の登記事項証明書は、所有者本人や相続人に限らず、手数料を納めれば誰でも請求できます。
登記事項証明書をオンラインで請求する方法は、法務省の案内に掲載されています。
ページ内の「登記事項証明書/地図・図面証明書の交付請求」から、利用できる請求方法や受取方法を調べられます。
参考:法務省・登記・供託オンライン申請システム「不動産登記手続」
調査のために内容を読む場合は、インターネットで登記情報を閲覧・保存できる「登記情報提供サービス」も選択肢です。
名義や持分に加え、抵当権なども調べる場合は「全部事項」を選びます。
ただし、このサービスで取得した情報には、登記事項証明書のような証明文や公印は付きません。手続きへの提出に使う場合は、提出先が求める資料を確かめてから取得します。
サービスで取得できる情報や、登記事項証明書との違いは、運営者の案内に掲載されています。
登記名義・持分・抵当権などを読み取る
取得した登記情報では、主に次の欄を見ます。
| 見る欄 | 主に読み取れる内容 |
| 表題部 | 所在、地番・家屋番号、土地の地目・面積、建物の種類・構造・床面積など |
| 権利部(甲区) | 所有者の氏名・住所、共有の場合の持分、所有権移転などの記録 |
| 権利部(乙区) | 抵当権など、所有権以外の権利に関する記録 |
故人の名前が載っていても、その後に別の人へ所有権が移っている場合があります。名前だけで判断せず、登記の順序や原因・日付も照らし合わせることが必要です。
下線のある記載は抹消事項を示すため、現在の内容と区別します。読み取れない箇所は未確認として残しておけば、後から調べ直せます。
分かった名義や持分、資料の種類、取得日を一覧へ記録し、手元書類や名寄帳との食い違いも残します。
調査結果を一覧にまとめ、残る確認事項を整理する
調査で見つかった土地・建物は、物件ごとに一つの一覧へまとめます。
同じ物件が複数の資料に載っている場合も、一つにまとめて資料名を残しておくと、重複や食い違いを見つけやすくなります。
一覧には、分かった内容だけでなく、まだ分からない点も記録します。次に調べることが残っていても、途中から再開しやすくするためです。
物件ごとに所在地・名義・確認資料をまとめる
一覧に残す主な項目は、次のとおりです。
- 土地・建物の区分
- 所在、地番、家屋番号
- 登記名義と、共有の場合の持分
- 物件を見つけた手がかりや資料
- 個別に調べた資料と、その取得日・対象年度
- 調べて分かった内容
- まだ分からない点と、次の確認先
書類に記載がない項目は、無理に埋める必要はありません。「家屋番号が不明」「登記情報は未取得」など、その時点の状況を残します。
資料の食い違いや未確認の理由を残す
資料の内容が異なる場合は、どちらか一方に合わせて書き換えず、それぞれの記載と資料名を残します。旧氏名や旧住所、対象年度の違いも、調べ直す際の手がかりです。
たとえば、「課税明細書に載っているが登記名義は未確認」「登記は先代名義で、故人との相続関係は未整理」など、何が分かっていないのかを具体的に記録します。
登記情報を取得した物件でも、すべての疑問が解消したとは限りません。分かった内容と残る確認事項を分けておけば、家族で情報を共有するときにも状況が伝わりやすくなります。
故人の不動産は手がかりを集め、複数の資料で確かめる
故人の不動産を調べる際は、最初からすべての方法を試す必要はありません。手元の書類や郵便物、通帳の入出金など、今ある手がかりから始められます。
所有していそうな地域が分かれば名寄帳などを調べ、地域が不明な場合や調査範囲を広げたい場合は、所有不動産記録証明制度も選択肢です。
ただし、どの方法にも調べられる範囲に限りがあるため、一つの結果だけで不動産の有無を決めず、資料を照らし合わせます。
見つかった物件は、登記情報などで名義や故人との関係を確かめ、分かった内容と未確認の点を一覧に残します。
疑問が残っていても、次に調べることが整理できていれば、途中から再開しやすくなります。
把握できた不動産は、相続登記など次の手続きへつなげる段階です。調査を続ける場合も、必要な手続きや期限は並行して確認します。
相続登記の義務化と手続きの概要は、こちらで確認できます。

