遺族厚生年金の請求には、年金請求書のほか、亡くなった方との続柄や死亡の事実などを確認する書類が必要です。
ただし、省略できる書類や追加で必要な書類は、亡くなった方と請求者との関係、マイナンバーの記入、別居などの事情によって異なります。
まずは、必要書類の一覧と手元にあるものを照らし合わせ、省略できる条件と、自分に当てはまる追加書類を確かめます。
この記事では、書類の取得先や交付時期、原本・コピーの扱い、提出先と提出方法を順に説明します。書類が見つからない場合の確認方法も取り上げます。
遺族厚生年金の必要書類一覧
遺族厚生年金の請求では、まず基本となる書類を確認し、その後に省略できる書類や、自分の事情に応じた追加書類を調べます。
一覧にあるものを、すべて先に取得する必要はありません。
請求時に確認する基本書類
| 書類・資料 | 確認すること |
| 年金請求書 | 「年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)」の様式第105号を使用します。 |
| 戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し | 亡くなった方と請求者の続柄などを確認する書類です。 |
| 世帯全員の住民票の写し | 亡くなった方との生計維持関係を確認する書類です。 |
| 亡くなった方の住民票の除票 | 世帯全員の住民票に亡くなった方の除票が含まれている場合は不要です。 |
| 請求者の収入を確認できる書類 | 所得証明書、課税・非課税証明書、源泉徴収票などが該当します。 |
| 子の収入を確認できる書類 | 対象となる子がいる場合に確認します。義務教育終了前は不要です。高等学校等に在学中の場合は、在学証明書や学生証のコピーなどが例示されています。 |
| 死亡を確認する書類 | 市区町村へ提出した死亡診断書・死体検案書等のコピー、または死亡届の記載事項証明書を確認します。 |
| 年金の受取口座を確認できる資料 | 請求者本人名義の通帳やキャッシュカードなどで、カナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号を確認します。コピーでも提出できます。 |
基本書類の種類と請求者ごとの条件は、日本年金機構の必要書類一覧で確認できます。
省略条件と追加書類を取得前に確認する
請求書にマイナンバーを記入すると、世帯全員の住民票や収入確認資料などの添付を省略できる場合があります。
マイナンバーを記入する請求者が亡くなった方の配偶者または子であれば、戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写しも省略の対象です。
また、登録済みの公金受取口座を年金の受取先に利用する場合は、金融機関の証明と通帳等のコピーが不要になります。
対象となる人や書類の違いは、後述の「マイナンバー・公金受取口座で添付を省略できる条件」で説明します。
一方、遺族年金の受給権者となる子が3人以上いる場合や、別居・事実婚、交通事故による死亡などでは、追加書類の確認が必要です。
ご自身に当てはまる事情と必要な書類は、後述の「ケース別に追加で確認・準備する書類」で確認できます。
まずは手元にある書類を一覧と照らし合わせ、省略できるものと追加で必要なものを確認してから、取得先や発行時期を調べると整理しやすくなります。
必要書類はどこで取得する?取得先別の準備方法
必要書類の入手先は、書類によって異なります。前の一覧で手元にない書類を確かめたら、次の取得先を目安に準備します。
| 主な取得・準備先 | 確認する書類・資料 |
| 日本年金機構・年金事務所 | 年金請求書、事情に応じた所定の様式 |
| 市区町村 | 戸籍、住民票、所得関係の証明書、死亡届に関する証明書など |
| 法務局 | 法定相続情報一覧図の写し |
| 手元・学校 | 受取口座を確認できる通帳等、学生証のコピー、在学証明書など |
証明書を取得する前に、後述の省略条件も確認します。市区町村での交付方法や、同じ窓口で取得できる書類の範囲は自治体によって異なります。
年金請求書・所定様式は日本年金機構で確認する
遺族厚生年金の年金請求書は、様式第105号です。
日本年金機構の公式ページから確認できるほか、年金事務所や街角の年金相談センターの窓口にも備え付けられています。
自分の事情に応じて別の申立書などが必要か分からなければ、年金事務所へ事情を伝え、使う用紙を確認します。
戸籍・住民票・所得証明書は市区町村で取得する
戸籍の通常の請求先は、本籍地の市区町村です。請求者と戸籍に記載されている人との関係などが広域交付の条件を満たせば、本籍地以外の市区町村窓口でも取得できます。
ただし、広域交付は代理人や郵送による請求には対応していません。利用する前に、窓口の案内で条件を確認をしましょう。
広域交付で請求できる人や利用できる窓口は、法務省の公式ページで案内しています。
住民票は住所地の市区町村で確認します。亡くなった方の住民票の除票が必要な場合は、世帯全員の住民票に除票を含められるかも尋ねます。
所得証明書は、必要な年度の1月1日時点に住所があった市区町村が発行先です。現在の住所地と異なる場合は、請求先に注意します。
所得証明書の発行元と、必要な年度を確かめる際の注意点は、千葉市の案内が参考になります。
参考:千葉市「市・県民税の所得証明書(課税証明書・非課税証明書)が欲しいのですが、どこで取得できますか」
証明書によっては、窓口のほか、郵送・コンビニ交付・オンライン申請を利用できる場合もあります。
対象となる証明書や請求できる人の条件は、各自治体の案内で確認してください。
戸籍と住民票の交付時期の条件は、後述の「書類の交付時期と原本・コピーの扱い」で説明します。
死亡診断書の控えがない場合は提出できる証明書を確認する
日本年金機構は、市区町村へ提出した死亡診断書・死体検案書等のコピー、または死亡届の記載事項証明書を必要書類として案内しています。
まず、死亡届を提出する前に取ったコピーが手元にないかを確認します。
コピーがない場合は、年金事務所へ提出できる証明書の種類を確認したうえで、死亡届を提出した市区町村や故人の本籍地の市区町村へ、発行先と請求方法を尋ねましょう。
2024年3月1日以降の届出については、従来の記載事項証明書に代わり、原則として「届書等情報内容証明書」を発行する自治体があります。
以前の届出では、法務局が届書を保管している場合もあるため、届出年月日と提出先を伝えて確認してください。
届出日による証明書の種類と請求先の違いは、ふじみ野市の案内が参考になります。
参考:ふじみ野市「届書等情報内容証明書・届書記載事項証明書」
法定相続情報一覧図の写しは法務局で取得する
法定相続情報一覧図の写しは、遺族厚生年金の請求で戸籍謄本に代えて利用できる書類です。すでに取得している場合は、手元の写しを確認します。
これから取得する場合は、故人の出生から死亡までの戸除籍謄本などを集め、故人と相続人の関係を示す一覧図を作成します。
申出書とともに登記所へ提出し、内容の確認を経て写しの交付を受ける流れです。申出と写しの受け取りは、窓口のほか郵送でも行えます。
必要書類の収集から一覧図の作成、登記所への申出までの手順は、法務局の案内で確認できます。
一覧図の写しを使っても、年金請求に必要なほかの書類まで省略できるわけではありません。
新たに取得する場合は、ほかの相続手続きでも使うかを考え、年金請求の予定日を踏まえて準備します。
受取口座の資料と在学証明書は手元・学校で準備する
受取口座の確認には、請求者本人名義の通帳やキャッシュカードなどを使います。必要なのは、カナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号が分かる部分です。
子について在学証明書や学生証のコピーが必要と案内された場合は、学生証を手元で確認し、在学証明書を使うときは学校に発行方法を尋ねます。
すべての子について在学証明書を取得する必要はありません。
公金受取口座を利用する場合の添付省略については、次の「マイナンバー・公金受取口座で添付を省略できる条件」で説明します。
マイナンバー・公金受取口座で添付を省略できる条件
請求書にマイナンバーを記入したり、登録済みの公金受取口座を年金の受取先に指定したりすると、一部の添付書類を省略できます。
省略できる書類はそれぞれ異なるため、分けて確認します。
マイナンバーで省略できる書類を確認する
日本年金機構は、請求書へのマイナンバーの記入により、次の書類を省略できると案内しています。
| 書類 | 省略できる条件 |
| 戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写し | 請求者が亡くなった方の配偶者または子で、マイナンバーを記入する場合 |
| 世帯全員の住民票の写し | マイナンバーを記入する場合 |
| 請求者や対象となる子の収入確認資料 | マイナンバーを記入する場合 |
省略の対象となる書類と請求者の条件は、日本年金機構の必要書類一覧で確認できます。
ただし、情報連携ができない場合や、古い時期の住所・戸籍の情報が必要な場合などは、マイナンバーを記入しても書類の提出を求められることがあります。
マイナンバーを記入する際は、請求書の案内に従って、マイナンバーカード等の提示または写しの準備も必要です。
亡くなった方の住民票の除票については、世帯全員の住民票に含まれる場合は不要と案内されています。
マイナンバーにより世帯全員の住民票を省略する場合、除票をどう扱うか分からなければ、取得前に年金事務所へ確認します。
公金受取口座を利用する場合の口座資料を確認する
すでに公金受取口座として登録されている口座を今回の年金の受取先に利用する場合は、請求書の「公金受取口座の利用意思」欄で「利用する」を選びます。
この場合、金融機関による証明と通帳等のコピーは不要です。ただし、年金請求書の受取口座欄には口座情報を記入します。
「利用意思」欄と受取口座欄の記入方法は、年金請求書の記入例で確認できます。
一方、今回指定する年金受取口座をこれから公金受取口座として登録するための「登録意思」欄は、登録済みの口座を利用する欄とは別です。
「登録する」を選ぶことだけで、通帳等のコピーを省略できると判断しないようにします。
新たに公金受取口座へ登録する場合の「登録意思」欄は、日本年金機構の案内で確認できます。
参考:日本年金機構「年金請求手続きにおける公金受取口座の登録」
死亡診断書等のコピーや、個別事情によって必要になる書類まで省略されるわけではありません。提出前に、請求書の記入内容と日本年金機構の必要書類一覧を照らし合わせます。
ケース別に追加で確認・準備する書類
基本書類に加え、家族関係や死亡原因などによって、別の様式や証明資料が必要になる場合があります。
まず、次の表で自分に関係する事情を確認します。
| 事情 | 追加で確認する書類・様式 |
| 遺族年金の受給権者となる子が3人以上いる | 3人目以降の子を記入する別紙様式 |
| 別居・別世帯、または事実婚である | 関係性に応じた申立書と、事実確認資料・第三者証明 |
| DV被害により別居していた | DV被害や別居の状況を確認する資料、申立て |
| 交通事故など、第三者の行為が死亡原因である | 第三者行為事故状況届、事故証明、確認書など |
| 合算対象期間の確認が必要である | 戸籍の附票の写しなど |
| 請求者が2人以上いる | 2人目以降の請求者が使用する別紙の請求書 |
| 代理人へ相談や手続きを委任する | 委任状と代理人の本人確認書類など |
表の書類が、その事情に当てはまる人全員に必要とは限りません。
該当する見出しで準備する情報を確認し、取得する証明書や使う様式が分からない場合は、年金事務所へ事情を伝えます。
遺族年金を受ける子が3人以上いる場合
遺族年金の受給権者となる子が3人以上いる場合は、3人目以降を「加給年金額または子の加算額に係る別紙様式」に記入し、年金請求書とともに提出します。
子の人数、年齢、続柄を整理し、どの子について別紙への記入が必要か分からないときは、年金事務所へ確認しましょう。
別紙が必要になる条件と様式への案内は、日本年金機構のページで確認できます。
別居・別世帯・事実婚の場合
亡くなった方と別居していた場合や、同じ住所でも住民票上の世帯が別だった場合、事実婚の場合には、生計同一関係などの申立てが必要になることがあります。
請求者との関係に合った申立書を選び、関係を確認できる資料を用意します。
資料には、定期的な送金の記録、扶養関係を示す書類、別居の事情を示す書類などが挙げられています。資料を提出しても申立書の記入は必要です。
また、事実婚では、資料を提出した場合も第三者証明が必要となることがあり、同じ住所で別世帯の場合には例外があります。
手元にある資料と、死亡当時の住所・生活費のやり取りなどを整理し、使用する申立書と証明方法を年金事務所へ確認します。
申立書の様式と証明資料の例は、日本年金機構の案内で確認できます。
参考:日本年金機構「生計同一関係・事実婚関係に関する申立をするとき」
DV被害により別居していた場合
DV被害などの事情で亡くなった配偶者と別居していた場合も、別居していた事実だけで受給できないと判断する必要はありません。
日本年金機構は、事情を踏まえて受給の可否を判断すると案内しています。
通常の請求書類に加え、DV被害を確認できる証明書、住民票上の住所が異なった時期を確認できる資料、DV被害等に関する申立てが案内されています。
証明書の提出に例外もあるため、資料の取得に先立ち、年金事務所または街角の年金相談センターへ状況を伝えて確認します。
DV被害による別居時の提出資料と、証明書に関する例外は、日本年金機構の案内に掲載されています。
参考:日本年金機構「DV被害のために別居されていた場合の遺族年金の請求手続きについて」
死亡原因が第三者行為の場合
交通事故など、第三者の行為が死亡原因となった場合は、通常の書類に加え、第三者行為事故状況届、交通事故証明または事故を確認できる書類、所定の確認書などが案内されています。
事故証明を取得できない場合には、事故の内容が分かる別の資料が使えることもあります。
被扶養者がいた場合の資料や、損害賠償額がすでに決まっている場合の資料も、事情に応じて確認が必要です。
事故日と手元にある事故関係資料を整理し、提出する範囲と所定様式を年金事務所へ尋ねます。
第三者行為が死亡原因の場合の追加書類は、日本年金機構の必要書類一覧で確認できます。
合算対象期間の確認が必要な場合
保険料納付済期間と保険料免除期間を合算して25年未満の場合、合算対象期間を確認するため、戸籍の附票の写しなどを求められることがあります。
自分で年金の加入期間や必要な証明書を確定する必要はありません。
亡くなった方の過去の加入・居住状況について分かる範囲を整理し、証明書を取得する前に年金事務所へ相談します。
請求者が2人以上いる場合
遺族給付を請求する人が2人以上いる場合は、そのうち1人が通常の年金請求書(様式第105号)を使用し、ほかの請求者は別紙の年金請求書(様式第106号)を添える案内です。
請求する人と故人との続柄を整理し、誰がどの用紙を記入するか、各人に必要な添付書類を年金事務所へ確認します。
請求者が複数いる場合の別紙の用途は、様式第106号の冒頭に記載されています。
参考:日本年金機構「年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)(別紙)様式第106号」
代理人へ相談や手続きを委任する場合
請求者本人が別の人に年金相談や手続きを委任するときは、本人が作成した委任状を用意します。
日本年金機構の所定様式のほか、必要事項を記載した任意の用紙も使用できます。代理人の本人確認書類も必要です。
委任状には、任せる相談や手続きの内容を具体的に記載します。
必要な書類は相談内容によって異なるため、代理人が行う内容を決めたうえで提出先へ確認します。
委任状に記載する事項や代理人の本人確認については、日本年金機構の案内で確認できます。
参考:日本年金機構「年金相談や手続きを代理人に委任するとき」
書類の交付時期と原本・コピーの扱い
証明書を取得するときは、必要な交付時期を確認します。
提出するときには、書類ごとに原本とコピーのどちらが必要か、原本の返却を希望できるかを確かめます。
戸籍・住民票の交付時期を確認する
日本年金機構の案内では、戸籍謄本と世帯全員の住民票の写しについて、年金を受ける権利が生じた日以降、かつ請求書の提出日から6か月以内に交付されたものが必要とされています。
取得済みの書類を使う場合は、交付日を確認してください。
両書類に指定されている交付時期は、日本年金機構の必要書類一覧で確認できます。なお、ここでいう「住民票の写し」は、市区町村が交付する証明書を指します。
この交付時期の条件を、所得証明書や在学証明書など、ほかの書類にも一律に当てはめることはできません。
必要な書類を確認したうえで、提出先から交付時期の指定があるものを取得します。
原本・コピーと原本返却を確認する
必要書類一覧で、原本とコピーのどちらを提出するか確認してください。例えば、死亡診断書等は提出後に原本は返却されないため、手元にあるコピーを提出します。
一方、書類名に「写し」とあっても、自分でコピーしたものを提出できるとは限らないため、必要書類一覧の指定を確認しましょう。
また、提出した原本をほかの手続きにも使う場合、戸籍謄本や住民票、所得証明書などは、返却を申し出られます。窓口では担当者に希望を伝え、郵送では返却を希望する旨を書いた付せん等を添えます。
ただし、年金手続用として手数料を減免して交付された戸籍等は返却されません。返却対象となる書類、返却されない場合、申出方法は、日本年金機構の案内で確認できます。
遺族厚生年金の提出先と提出方法
遺族厚生年金の請求書は、年金事務所または街角の年金相談センターへ提出します。
窓口へ行く方法と郵送する方法があるため、書類の確認が必要か、現地へ行けるかに応じて選びます。
年金事務所・街角の年金相談センターへ提出する
遺族厚生年金の提出先は、お近くの年金事務所または街角の年金相談センターです。日本年金機構の窓口一覧で所在地を探せます。
書類を持参する場合は、請求書と添付書類に加え、本人確認に必要なものを確認します。
足りない書類や、自分の事情で追加書類が必要か分からない場合も、その内容を整理して窓口で相談できます。
郵送するときは送付先と書類の控えを確認する
請求書や届書は郵送でも提出できます。送る前に、提出する書類の送付先を日本年金機構の窓口案内で確認し、不明な場合は年金事務所へ問い合わせます。
請求書の記入内容と添付書類を照合し、手元に控えを残します。
原本の返却を希望する書類がある場合は、前の章で説明した対象書類と申出方法も確認してください。発送日と郵便の記録を残しておくと、後から提出状況を確かめやすくなります。
窓口で相談する場合は予約方法を確認する
遺族年金・未支給年金の請求に関する窓口相談は、インターネットまたは電話で予約できます。
予約できる日時や当日の持ち物は、日本年金機構の予約相談の案内で確認します。
インターネット予約は窓口へ行く日時を決める手続きです。請求書の提出を済ませたことにはなりません。
基礎年金番号が分からない場合やメールアドレスがない場合には、電話で予約する方法も案内されています。
書類がそろわない・自分のケースが分からないとき
書類が見つからない場合や、別居など自分の事情にどの追加書類が必要か分からない場合は、分かっていることを整理して年金事務所へ伝えます。
すべての証明書を取得してから相談する必要はありません。
手元の書類と分からない点を分けて伝える
まず、亡くなった方との続柄と、請求に関係しそうな事情をメモします。
例えば、別居していた、子がいる、交通事故で亡くなったといったことです。
次に、手元にある書類と、見つからない・取得方法が分からない書類を分けます。年金事務所には、次のように具体的に伝えると確認しやすくなります。
- 「死亡診断書のコピーが手元にない。提出できる別の証明書はあるか」
- 「住民票上は別世帯だった。どの申立書と資料が必要か」
- 「マイナンバーの記入で、どの添付書類を省略できるか」
必要な書類や代わりに使える資料は、事情を伝えたうえで確認します。書類を追加取得する前に聞いておけば、取得先や必要な証明書の種類も絞れます。
請求が遅れた場合は時効を確認する
遺族年金を受ける権利には、原則として5年の時効があります。
ただし、5年を過ぎた場合の扱いや、過去の年金をどこまで受け取れるかは、一律には判断できません。
請求まで時間がたっている場合は、亡くなった日と、これまで請求できなかった事情を整理し、年金事務所へ確認します。
書類がそろわないために長く待っている場合も、現在ある資料で相談を始められます。
時効の基本的な扱いは、日本年金機構「年金の時効」で確認できます。
故人が年金を受けていた場合は未支給年金も確認する
故人が年金を受けていた場合、亡くなった月分までの年金に、まだ受け取っていない分がないかも確認します。
未支給年金は遺族厚生年金とは別の請求で、請求できる人や提出書類もそれぞれ確認が必要です。
両方について相談したいときは、予約時または年金事務所への連絡時にその旨を伝えます。
未支給年金について、詳しくはこちらで解説しています。
遺族厚生年金の書類は必要な範囲を確かめてそろえる
遺族厚生年金の必要書類は、亡くなった方との関係や請求者の事情によって異なります。
まず基本書類の一覧と手元の資料を照らし合わせ、マイナンバーや公金受取口座による省略条件を確かめてください。一覧にある書類を、すべて先に取得する必要はありません。
自分に必要な書類を整理してから、取得先や交付時期、原本・コピーの指定を調べます。原本をほかの手続きにも使う場合は、返却の対象と申出方法も確認しておきます。
提出先は、年金事務所または街角の年金相談センターです。窓口で相談する場合は予約方法と持ち物を、郵送する場合は送付先を確認してください。提出する書類の控えや発送の記録を残しておくと、後から内容や提出状況を確かめやすくなります。

