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死亡後の手続き【06】世帯主変更届が必要な人・不要な人|家族構成別に解説

ご家族が亡くなったあと、「世帯主変更届も出さなければならないのでは」と、届出が必要か迷う方もいるでしょう。 

判断のポイントは、①亡くなった人が住民票上の世帯主だったか、②同じ世帯に何人残るか、③新しい世帯主を決める必要があるか、の3点です。

亡くなった人が世帯主でない場合や、一人暮らしだった場合、同じ世帯に残る人が1人だけの場合は、原則として世帯主変更届は不要です。

新しい世帯主を決める必要がある場合は、世帯主が亡くなった日から14日以内に届け出ます。

本記事では、家族構成別の要否、新しい世帯主の決め方、期限・届出人・提出先・必要書類を順に整理します。

届出が必要と分かったら、住所地の市区町村の公式サイトで「世帯主変更届」または「世帯変更届」と検索し、受付窓口と持ち物を調べてから進めると、書類不足や窓口違いを防ぎやすくなります。 

目次

【家族構成別】世帯主変更届が必要な人・不要な人

死亡後の世帯主変更届は、亡くなった人が世帯主だったか、同じ世帯に何人残るかによって必要・不要が分かれます。まずは、次の表でご自身のケースを確認しましょう。

家族構成・状況原則的な判断
亡くなった人が世帯主ではない原則不要
亡くなった人が一人暮らし原則不要
世帯主が亡くなり、同じ世帯に1人だけ残る原則不要
同じ世帯に複数人が残り、新しい世帯主を決める必要がある届出が必要
子どもだけが残る、外国人住民を含む、別世帯の親族や代理人が関わる個別の判断が必要

多くのケースは、上の表で届出の要否を判断できます。ただし、子どもだけが残る場合などは、新しい世帯主や届出人の扱いについて個別の判断が必要です。

自治体によって年齢の目安を示す方法が異なるため、「15歳以上の人が何人いるか」だけで全国一律に判断しないようにしましょう。

同じ世帯に2人以上残り、新しい世帯主を決める必要がある場合は届出が必要

亡くなった人が世帯主で、同じ住民票上の世帯に複数の世帯員が残り、新しい世帯主を決める必要がある場合は、世帯主変更届を提出します。

たとえば、世帯主だった父が亡くなり、同じ世帯に母と成人した子が残るケースです。

一方、親1人と15歳未満の子だけが残る場合は、世帯主変更届を不要とする案内が複数の自治体で見られます。

たとえば、うるま市では、亡くなった人を含めて2人世帯だった場合や、残る世帯員のうち15歳以上が1人しかいない場合は、自動的に世帯主が変更されるため、手続き不要と案内しています。

ただし、自治体によっては「15歳以上の人が2人以上」と年齢の目安を示すものと、年齢を示さず「世帯員が2人以上残る場合」とするものがあります。

そのため、親と15歳未満の子だけが残る場合は、原則的には届出不要と考えられますが、住所地の市区町村が示す取扱いもあわせて確認しましょう。

残る世帯員が1人の場合は届出不要

世帯主が亡くなり、同じ世帯に残る人が1人だけの場合は、原則として世帯主変更届は不要です。残った1人が新しい世帯主として扱われるためです。

たとえば、夫婦2人暮らしで世帯主だった夫が亡くなり、妻だけが同じ世帯に残る場合です。

ただし、世帯主変更届が不要でも、健康保険、年金、公共料金などの手続きまで不要になるわけではありません。

亡くなった方のみの世帯だった場合は届出不要

亡くなった人が一人暮らしで、その人だけの世帯だった場合は、世帯主変更届は不要です。

別居している家族がいる場合でも、その家族は亡くなった人と同じ住民票上の世帯員ではありません。

この場合は世帯主変更届ではなく、住居、公共料金、賃貸借契約など、亡くなった人に関係する手続きを別途進めます。 

亡くなった人が世帯主でなければ届出は原則不要

亡くなった人が住民票上の世帯主ではなく、別の人が引き続き世帯主として残る場合、世帯主変更届は原則不要です。

ただし、死亡をきっかけに世帯を分ける、別世帯と一緒にする、転居するといった変更を行う場合は、世帯主変更届とは別の住民異動手続きが必要になります。

現在の世帯主が分からない場合は、世帯主が記載された住民票で把握できます。

子どもだけが残るなど判断が難しい場合は市区町村へ確認する

次のようなケースでは、新しい世帯主や届出人、必要書類の扱いを個別に判断する必要があります。

・子どもだけが同じ世帯に残る
・外国人住民を含む世帯である
・法定代理人が届け出る
・同じ住所に住む別世帯の親族が関わる
・転居や世帯合併をあわせて行う

「親族なら別世帯でも新しい世帯主になれる」と一律に判断することはできません。

該当する場合は、亡くなった人の住所地を管轄する市区町村の住民登録・住民異動担当窓口へ、残る世帯員の人数と年齢、届出を行う人、別世帯の親族が関わるかを伝えると、必要な手続きの案内を受けやすくなります。

新しい世帯主は誰にする?決め方と注意点

世帯主変更届が必要な場合は、同じ住民票上の世帯員の中から、新しい世帯主を決めます。長男、配偶者、収入が最も多い人などを優先しなければならない決まりはありません。

世帯の生活実態を踏まえ、今後の行政手続きや通知の受け取りを担いやすい人を選ぶとよいでしょう。

新しい世帯主は同じ世帯の世帯員から決める

新しい世帯主は、同じ住民票上の世帯員の中から、その世帯の生計や生活実態を踏まえて決めます。

川口市では、世帯主を、住民票に記載された世帯の代表者で、主に世帯の生計を担い、社会通念上妥当と認められる人と説明しています。

誰を世帯主とするか判断が難しい場合は、残る世帯員と生活状況を市区町村の住民登録担当窓口へ伝えて確認します。

長男や収入が最も多い人を選ぶという決まりはない

新しい世帯主を「長男にしなければならない」「収入が最も多い人にしなければならない」という決まりはありません。

世帯主は、年齢や所得だけで自動的に決まるものではなく、世帯からの届出に基づいて定められます。

世帯主宛てに行政上の通知が届くことや、国民健康保険の通知・納付に世帯主が関係することも踏まえて話し合うと、整理しやすくなります。

別住所・別世帯の家族はそのままでは新しい世帯主になれない

別住所に住む家族や、同じ住所でも住民票上は別世帯になっている親族は、そのまま亡くなった人の世帯の新しい世帯主にはなれません。新しい世帯主は、原則としてその世帯の世帯員から決めます。

一方、別世帯の家族が委任を受け、代理人として世帯主変更届を提出できる場合はあります。「新しい世帯主になること」と「届出を代わりに行うこと」は別です。

別住所の家族が引っ越して同居する場合は、住所の移動に応じて転入届や転居届などを行います。同じ住所で別々に登録されている世帯を一つにする場合は、世帯合併の届出に当たります。

世帯主変更とは手続きの種類が異なるため、実際の生活状況に合う届出を行いましょう。 

世帯主になっても相続人や相続割合は変わらない

住民票上の世帯主になっても、民法上の相続人や法定相続分は変わりません。

世帯主変更は、住民登録上の世帯の代表者を定める行政手続きです。遺産を誰がどれだけ受け取るかを決める手続きではありません。 

また、新しい世帯主になったことだけを理由に、故人の借金を多く引き継ぐこともありません。

相続人の範囲、相続割合、債務の承継、相続放棄については、住民票上の世帯主とは切り離して判断します。 

世帯主変更届の手続き方法|期限・届出人・必要書類

世帯主変更届が必要と分かったら、次の4点を押さえて手続きを進めます。

確認項目基本的な内容
提出期限世帯主の変更があった日から14日以内
届出人新しい世帯主 、同一世帯員、委任を受けた代理人など
提出先変更する世帯の住所地を管轄する市区町村
主な持ち物届出書、窓口へ行く人の本人確認書類、代理人の場合は委任状など

期限や提出先などの基本的なルールは共通しています。

一方、利用できる支所や受付時間、印鑑の要否、国民健康保険に関する追加書類などは自治体によって異なります。

住所地の市区町村の公式サイトで「世帯主変更届」または「世帯変更届」と検索し、受付窓口と持ち物を調べてから来庁すると、書類不足や窓口違いを防ぎやすくなります。

提出期限は世帯主の変更があった日から14日以内

世帯主変更届が必要な場合は、世帯主の変更があった日から14日以内に届け出ます。 

世帯主変更届を14日以内に提出できなかった場合

14日を過ぎても、届出そのものができなくなるわけではありません。気づいた時点で、住所地の市区町村へ連絡し、手続きを進めてください。

正当な理由なく世帯変更の届出をしなかった場合は、住民基本台帳法により5万円以下の過料の対象となる可能性があります。

ただし、期限を過ぎたら必ず過料が科されるわけではありません。実際に過料を科すかどうかは、届出が遅れた事情などを踏まえて簡易裁判所が判断します。 

届出期限と、期限を過ぎた場合の扱いは、東久留米市の公式FAQでも説明されています。

支払いが生じると決めつけず、遅れた事情を自治体へ伝えて届出を進めましょう。 

届出できるのは世帯主・同一世帯員・代理人など

世帯主変更届は、新しい世帯主または同一世帯員が届け出るのが基本です。

別住所・別世帯の家族が手続きを行う場合は、親族であっても代理人として扱われ、委任状が必要になるのが一般的です。自治体によっては、法定代理人による届出も認められています。

代理人へ依頼する場合は委任状を作成し、代理人は本人確認書類とあわせて窓口へ提出します。

住民票のある市区町村の窓口へ提出する

世帯主変更届は、変更する世帯の住民票がある市区町村へ提出します。一般的な提出先は、市役所・区役所・町村役場の住民登録や住民異動を担当する窓口です。

支所や出張所でも受け付ける自治体がある一方、受付場所を本庁舎や区役所に限っている自治体もあります。また、世帯主変更届は郵送では受け付けないとする自治体もあります。

そのため、提出前には住所地の市区町村の公式サイトで、実際に利用できる窓口と受付時間を調べておきましょう。

本人確認書類・委任状などを準備する

世帯主変更届の手続きでは、主に次のものを準備します。

1.世帯主変更届または住民異動届
2.窓口へ行く人の本人確認書類
3.代理人が届け出る場合の委任状
4.自治体から案内された追加書類

世帯主変更の届出には、自治体によって「住民異動届」という共通の用紙を使用することがあります。用紙は住所地の市区町村の担当窓口で受け取れるほか、自治体によっては公式サイトからダウンロードできます。

本人確認書類には、マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなどが用いられます。代理人が届け出る場合は、委任状と代理人本人の確認書類が必要です。

世帯に国民健康保険の加入者がいる場合は、資格確認書などの保険関係書類を求める自治体があります。

また、印鑑を持ち物として案内する自治体と、案内していない自治体があります。

まずは本人確認書類を準備し、代理人が届け出る場合は委任状も用意します。そのうえで、印鑑や保険関係書類などの追加書類が必要か、住所地の市区町村の公式案内で調べておくと効率的です。

世帯主変更届とあわせて確認する手続き

世帯主変更届を出しても、健康保険、介護保険、公共料金、賃貸借契約などの情報がすべて一括で変わるわけではありません。

当センターの実務でも、死亡後には健康保険などの役所手続きだけでなく、公共料金、カード、自動車など、契約先ごとの確認事項が発生します。

必要となる手続きは、 大きく「市区町村で行うもの」と「個別の契約先」の2つに分けると整理しやすくなります。

国民健康保険などは別の手続きが必要になることがある

同じ世帯に国民健康保険の加入者が残る場合は、世帯主の変更に伴い、保険料の納付義務者や資格確認書などの変更手続きが生じることがあります。

国民健康保険では、世帯主本人が加入していなくても、原則として世帯主が保険料の納付義務者です。

資格確認書などを持参するよう案内する自治体もあるため、加入者がいる場合は保険担当窓口で手続きを進めましょう。

介護保険や後期高齢者医療についても、亡くなった人や残る家族の加入状況に応じて、返却や変更などが必要になる場合があります。

世帯主変更の窓口で、同時に確認できる手続きがあるか聞いておくのも一つの方法です。

公共料金・賃貸借契約などは契約先へ連絡する

電気・ガス・水道、電話・インターネット、賃貸借契約などが亡くなった人名義の場合は、世帯主変更届とは別に、各事業者、貸主、管理会社へ連絡します。

主に確認するのは、契約を継続するか、名義変更または解約が必要か、支払方法をどうするか、未払分があるか、必要書類は何かです。

契約の承継条件や解約方法は契約先ごとに異なります。役所への届出だけで自動的に名義が変わるとは考えず、請求書や契約書から連絡先を確認しましょう。

世帯主変更とあわせて確認したい、役所・年金・公共料金などの主な死亡後手続きは、次の記事にまとめています。

まとめ|家族構成を確認して世帯主変更届の必要性を判断しよう

世帯主変更届が必要かどうかは、次の3段階で確認しましょう。

1.亡くなった人が住民票上の世帯主だったか
2.同じ世帯に何人残るか
3.新しい世帯主を決める必要があるか 

亡くなった人が世帯主ではない場合、一人暮らしだった場合、同じ世帯に残る人が1人だけの場合は、原則として届出は不要です。

判断が難しい場合は、住所地の市区町村の住民登録担当窓口へ家族構成を伝えて案内を受けましょう。

世帯主変更届の要否と期限を把握できたら、ほかの死亡後手続きまで無理に一度に進めようとする必要はありません。

期限のある手続きを優先しながら、ご家族の状況に合わせて一つずつ進めていきましょう。

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